緊急パラシュート

パラグライダーの不測の事態に役に立る緊急パラシュート

パラグライダーは、空中という環境で楽しむスポーツです。
何かあった時のことを考えると、その空中という環境から安全に戻ってくることが重要となります。
そのために、大きな意味を持ってくるのが、緊急パラシュートなのです。

エマージェンシーパラシュートともいいますが、緊急時に使用することで、最悪のケースから脱するために必要な装備です。
キャノピーが何らかの力によって、翼としての機能を失ってしまうと、パラグライダーは元に戻すことも回避することもできなくなってしまいます。
大部分の人は使うことのない装備ではありますが、飛んでいる以上、このリスクはゼロではなく誰にでも降り注ぐ可能性があることを忘れてはいけないのです。

安全に降下できる設計

緊急パラシュートは、スカイダイビングに使うようなパラシュートと同じような形状をしています。
半円形に開き、空気の抵抗を受けることで、落下の速度を減衰します。
これによって、安全に降下することを目的としているのです。

収納場所は、ハーネスになり、取り付け部分に収納しておきます。
これにより、安全に開放することができ、風に乗りながら降下してくることができるのです。

定期点検が大切になる

緊急パラシュートは、定期的に点検しておかなければいけません。
いざというときに開かなければ、その機能を生かすことができないからです。
その方法がリパックと呼ばれるやり方になります。

いったんパラシュートを取り出し、再びたたみなおします。
たったこれだけのことではありますが、生地の癒着を防止し、いざというときに開くように調整することができます。

一定間隔といっても、種類によって違いがありますが、3か月に1回は見直すべきでしょう。
たたみ方には一定の決まりがありますので、マニュアルを参照するなりして、正確に戻すことも大切です。
たたみ方を失敗し、いざというときには開かないというのでは、本末転倒も甚だしいといえますので、注意しておきましょう。

緊急パラシュートの相場と耐久性は

緊急パラシュートの価格ですが、8万円前後が一つの相場です。
安全機能として、拡散する時に空気圧を利用できるものや、スプリングを使っているものがあり、そういた機能を持つと高額になってきます。

使用に関して期限が設けられているものではないため、定期的に点検を行い、しっかりとしたメンテナンスをしていけば、生地が劣化してしまうまでは使うことができます。