ウイングスーツとは

ムササビスーツって何?ウイングスーツ体験

手足を広げるとムササビのようになるスーツを着込んだ人々が、上空から次々と落下して自由に空を飛ぶ光景をCMや動画で見たことはありませんか?
手と足と身体の間に布を張ったこのムササビスーツをウイングスーツ、またはフライングスーツと呼びます。
1990年代にフランスで原案が開発された後、1999年にフィンランドのBIRDMAN社から販売され、世界的に注目を集め大きな話題となります。

高い場所から飛び降りて、落ちるまでの空間を自由なスタイルで飛ぶことができるウイングスーツの飛行は難易度が高く、誰でもすぐに始めることができるスポーツではありません。
ウイングスーツを使って空を滑走するには、スカイダイビング経験が少なくとも200回以上は必要で、他にも経験者からマンツーマンでレクチャーを受けるなど、一定の条件を満たした人だけが着用できるようになっています。

ウイングスーツのお値段は?どれくらいの速度が出るの?

それだけ難しいエクストリームスポーツなら、ウイングスーツはさぞ高額だろうと思う方がほとんどでしょう。
1999年にウイングスーツが登場して以来、他のメーカーからも数多くのモデルが販売されており、性能やデザインによっては20万円台のものもありますので、意外にもリーズナブルに入手することができます。

ウイングスーツで大空を飛び降りると、どれくらいのスピードが出ると思いますか?
平均的な落下速度は時速50~100kmで、水平の平均飛行であれば時速250kmでの飛行が可能です。
水平速度の世界最速記録は時速363kmとなっていますので、東北新幹線の最高時速をも抜いてしまっています。

ちなみにウイングスーツのギネス記録保持者は、フランスでもフィンランドでもなく、日本人の伊藤慎一さんです。
伊藤さんはなんとプロのウイングスーツ・パイロットで、最高飛行速度のみならず、水平直線飛行距離、3D総合飛行距離の3種類の記録を保持しています。

鳥のように自由に羽ばたけることが最大の魅力

難易度が高く、事故も起きやすいウイングスーツですが、それでも挑戦する人が跡を絶たないのはなぜなのでしょうか。
ウイングスーツの魅力は、やはり「鳥のように自由に大空を羽ばたけること」だと言います。
それならスカイダイビングやパラシュートでもできるだろうと思われるかもしれませんが、ウイングスーツほど自由度はありませんし、滑走というよりは空から地上に下りていく感覚です。

ウイングスーツであれば、自由に方向を変えることもできますし、アクロバティックな動きをしたり、本当に鳥になったような感覚を味わえます。
一度そのスリルや自由に飛ぶ感覚を知ってしまうと、他のスカイスポーツでは物足りなくなるかもしれません。